現在、外科医師不在のため外科手術は行っておりません。
外科手術が必要と判断した場合には紹介をさせていただきますが、肛門の診療は行っておりますので、お気軽にご相談ください。
肛門の病気も外科で扱う病気の一つです。痔(じ)と一口で言いますが、痔にはいくつかの種類がある事をご存知でしょうか?人に見せたくない部分ですし、何となく「痔なんてそれほど大ごとには至らないのでは?」とお考えの方も多いのではないかと思いますが、お薬だけでは治らない病気や、放置するとどんどんと状態の悪くなっていく疾患もありますので注意が必要です。
上記の症状は肛門疾患で良く見られますが、上記のような症状を訴えて来られた患者様の中には大腸がんや直腸がんであったことも、少なくありません。がんは進行するまで、ほとんど症状を出してくれません。がんの初期症状を見逃さないようにご注意ください。
当院ではおしり(肛門)の診察のみでなく、内視鏡(大腸カメラ)を用いた大腸の検査も月曜日~土曜日まで行っております。お気軽にお問い合わせください。
いわゆるイボ痔です。肛門内の血流障害によって起きる病気で、立ち仕事の長い方や、便秘の方、排便時に過度にいきむ方、妊娠中の方など、要するに肛門から心臓に還る血液が肛門の静脈内にうっ滞し、静脈が異常に拡張してしまった状態です。主症状は排便時の出血と痔の肛門外への脱出で、痛みを伴う事はあまりありません。痔の程度はその症状によって下記の4つに分類されますが、手術の適応となるのはIII度とIV度の痔だけで、高度な痔の脱出や、多量の出血などを伴わなければ、無理に手術を行う必要はありません。
治療法としては、
③以外は十分な麻酔下に行わなければならないため、日帰り手術や入院での治療が必要となります。
外痔核もイボ痔の一種ですが、内痔核とは成因が全く異なります。いわゆる肛門にできる“血豆”のようなもので、便秘をしていて固い便が通った際や、強くイキんで肛門に一気に圧力が加わった際、また肛門を強く拭いた際などに起きます。血豆を経験したことがある方ならご存知だと思いますが、血豆は最初のうちは痛くても、1週間もすれば痛みが無くなります。ただし、血豆が体に吸収されるにはそれなりの時間が必要なため、しこりが無くなるのには1か月程度かかりますが、これは外痔核でも同様で、痛みが無くなってもしこりだけは残るという状態になります。
一般的には切る必要はありませんが、腫れがひどく痛みが強い場合には、局所麻酔下に切開をして血栓を外に出してあげるような処置を行います。
いわゆる切れ痔です。症状としては血便や排便後の出血、またピリピリとした痛みなどです。肛門内の皮膚の部分が固い便や勢いよく出た便などによって裂けたことによっておこります。多くは排便のコントロールと軟膏の塗布で改善しますが、慢性的になるといつも切れる部分が潰瘍となり、ひどい場合には肛門が狭くなって手術が必要になることもあります
肛門の皮膚と腸の粘膜の境目である歯状線(しじょうせん)にある肛門陰窩(こうもんいんか)という窪みから細菌(主に大腸菌)が侵入し肛門腺で菌が増殖することによって起きます。徐々に進行する肛門周囲の痛みが主症状で、ひどくなると38度以上の発熱を認めることもしばしばあります。通常は皮膚が自然に破れるか、皮膚を局所麻酔下に切開することによって、皮膚の下に溜まった膿を外に出してあげなければ改善しません。またこじらせればこじらせるほど、膿の溜まりも拡大し、良くなるのにも時間がかかりますので、早期の診断と治療が必要です。
肛門周囲膿瘍の際にできた肛門陰窩からの道がふさがらずに、肛門内と皮膚との間に膿の通る瘻孔の出来てしまったものを痔瘻と呼びます。痔瘻には単純な痔瘻と複雑な痔瘻が存在しますが、いずれにしても根治するためには手術が必要となります。特に複雑な痔瘻は手術も難しく、せっかく手術をしても再発してしまうケースが多いため、肛門外科の専門家による手術が必要です。
当院では肛門外科専門病院と提携し、手術の必要な患者様をご紹介しておりますので、遠慮なくご相談ください。